2011年11月20日日曜日

グローバルマネーから見る中国の不動産

以下は僕の脳内妄想を文章化したもので、まったく根拠とかない。
ただの、遊びなのでよろしく。


各国のマネーの流れがどうなってるのか?
世界的なマネーの動きを観察することによって、僕の大好きな新興国がどうなってるのか知る。

マネーの大きな流れとしては、もちろんギリシャ国債からイタリアの財政危機と一番ホットな情報を扱うべきなのだろう。だけど、僕はその二国の現状がどうとかよりも、それによって新興国がどのような影響を受けるのかが知りたい。そんな好奇の目を持って、この度のヨーロッパの危機が中国の不動産バブルにどんなボディーブローをぶち込んだのか考察する。



まず、欧州の財務危機により更なるリスクを回避するため「ドル・キャリートレード」*1で新興国に流れていたマネーが一斉に引き上げる。マネーは人間で言うところの血液だ。もし、国の血液が滞れば正常な経済活動が不可能になる。これはつまり、新興国で成長の鈍化が見られるようになる。
もうひとつ大きな問題は、BRICsすべての対外与信残高のうち5割から8割を欧州系の金融機関が占めているという点。

この状態を噛み砕いて説明すると、脳梗塞でやべーのに、まだジャンクフード食ってメタボるのかというような感じ。


さて、中国に焦点を当ててみたい。


中国の最大の輸出先である欧州諸国が財政健全化、つまりムダを省こう!ってことになれば、需要の減少となる。また、欧州の金融機関の自己資本比率が向上すると、ボコボコになった銀行が他の国への投資なんて考えられるはずがなくなるので、中国への資金流入も減る。アメリカの米国もリーマンの後遺症で依然ダメ。中国の先行きがかなり不透明だ。




中国国内の情勢では、膨らむ地方政府の財務GDP比が6割に接近。
リーマン・ショックの時に中国は大々的にインフラ工事をやった。それによって、でっかい借金を作った中国だが、その時の借金を返済する時が来た。償還は11年と12年の合計で4割超を占めている。*2  これ以外にも、中国のインフレが止まらない。基準となる預金金利*3(1年)の3.5%よりも高い物価上昇率によって、実質銀行にお金預けといたら下がるやん!って状態だ。



次は、もう少しミクロな角度から中国を考える。中国の不動産の状況がどうなるか、それを知るにはコマツの決算短信を見ればいいと僕は考えた。コマツの重機を使ってインフラを整えていた中国。今まではずっと右肩上がりだったコマツだが、今季に入って売上が減少した。

コマツの2011年4月から9月までの決算短信

定性分析p4にある中国の欄にこう書かれている。

中国では、政府による金融引き締め政策が影響し、土木建設分野を中心に需要が減少したため、売上げは 前年同期を下回りました。


ほぉ。
やっぱり、中国の建設需要が下がってきているみたいだ。
っということは、建設需要が下がれば、今まで地方政府の大きな収入源だった土地開発が進まなくなる。つまり、地方政府の損益計算書も不動産バブルの先行きには欠かせない判断材料となる。



でも待てよ。
新たな建設が少なくなる→既存の建物に資金が流入する→不動産価格の高騰
にはならないのか?っと疑問に思った。

だが、中国の不動産価格は一般庶民には既に手が出ない域になっていると言われている。
そして、今不動産価格を押し上げている要因は異常な投資によるものなのだ。
では投資家は新たな建設が少なくなるという事態をどのように観察するだろうか?
単純に投資するほどの価値がなくなってしまった。だけで考えるだろうか。
僕は、この事態が深刻になれば地方政府の暴走が始まると思っている。

不動産価値が急激に下がれば、銀行のデベロッパーに対する貸し剥がしが始まる。
もしデベロッパーや建設会社が払えない事態になればデフォルトを起こす。
銀行は地方政府に泣きつくが、あの手この手で無視し、幾つかの銀行は潰す。

っとこんな構図になるような気がしてならない。

しかも、超ピッチで立てられた建物ばかりなので、おからばっかり。


っでもっとすごいのはこの後。

不動産バブルが弾ければ、今までの経済成長率を維持することはできなくなる。

失業率がガンガン上がるし、不動産価格の下落によって銀行の更なる不良債権が増える。

政府に対しての不満が国民の中で顕著に現れてくる。(物価上昇も相俟って


今まで中国の政治が安定していたのはすべて経済成長のおかげ。
その旨味が消えた瞬間、今まで我慢していたものが吹き出す。
そうなると・・・どういう事態が起こるんだろう。



あーまた関連資料でも読んで脳内妄想を繰り広げよっと。






1、金利の安いドルを借りて、他の国に投資、よく円キャリートレードと言われていた。それがリーマン・ショック以降のドルの低金利政策によって、ドルも仲間入りした。


2、週刊エコノミスト11月22日号を参考にした。


3、なぜ預金金利が基準となるか。理由は、銀行にお金を預けて実質損をするのが異常だから。もしその状態が続けば、誰もお金を銀行に預けなくなる。

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