2011年10月31日月曜日

本日の読書



カエサルが生まれるらへんの30年ほどの話。

Amazonの内容では以下のように記されてる。
前一世紀初頭、ローマは内外で混迷の度を深めていた。同盟者戦役に続き、小アジアではミトリダテス戦役が勃発、ローマも内乱状態に陥る。戦役に勝利した名将スッラは反対派を一掃。前81年、任期無期限の独裁官に就任し、ローマの秩序再建のため、国政改革を断行する。しかし「スッラ体制」は彼の死後間もなく崩壊。この後登場するポンペイウスは、ローマの覇権拡大を果たしたが…。

大国になったがゆえの問題がたくさん書かれている。
大国にはメリットもデメリットもあるということ。それこそ、物事にはメリット・デメリットがあるように。
ローマが作ったすばらしい制度も時代の変化と共に廃れていく。これも何事にも言えることだと思う。
時代の変化に合わせて変化したからこそ、ローマはこの時代も繁栄し、ハンニバルが望んだように中から崩れるという状態にはならなかったのだ。ここから学べたこと、それは止まらず変化し、環境に合わせて常に最善の策を考えること。簡単に聞こえるが、ほんとうに難しいと思う。

ローマは国の制度作りに対する大きなテキストを僕達現代人に残したみたいだ。

2011年10月30日日曜日

本日の読書



1巻からの続き。
主人公の徳一心が冤罪である労改(インテリに対する政治的な制裁、表向きは思想改革)から開放され、義父との感動的な再開を果たす。血は繋がっていないが、ここまでの主人公に対する義父の振る舞いには驚愕した。それ以上に、義理の息子が日本人の子ということを全く介さない姿に、僕は彼こそ聖人だと思わざるえない。

労改から国の機関に返り咲くという奇跡を起こした。すべては一心の不屈の精神によるものだが、よくあの状態にへこたれなかったと思う。僕だったら、開始5分くらいでえーんえーんと泣きわめくし、10分で取り返しのつかない欝になる自信がある。
いや、現代人ならたぶんみんなそうなる。それくらい、僕らは恵まれている。

彼がすぐに仕事に復帰し重要なポストにつくことができたのは、彼が労改の中で学習した母国語である日本語のおかげだ。
労改で知り合った一人の華僑に自国の言葉をしらないと寂しさを教えられたからでもある。

今の日本では努力さえすれば自分の夢をつかむことができるし、もし努力を拒もうとも、当時のように食べるのには困らないし、奴隷のように扱われることもない。自分次第でなんでも好きな事ができる。そうであるからこそ何もしない人が多いかもしれない。

結局人は逆境や困難な状況に陥らない限り、今の幸せに気づかないのかも。
僕は今健康だし、好きなときに本もよめるし、お腹が減れば飯が食べれるし、コーヒーも飲める。
毎日感謝して過ごさないとバチがあたりそうだ。

名言集

優れたリーダーとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。
率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人でもある。
持続する人間関係は、必ず相互関係である。一方的関係では、持続は望めない。

ローマ人の物語より

人の諸々の愚の第一は、他人に完全を求めるということだ。
 by司馬遼太郎

優秀であることは、ひとつの行動ではなく習慣である。  
by アリストテレス

自分というものに学校というものは一切存在理由がなかった。
自分にとって、図書館と古本屋さんさえあれば、それで十分であった。
 
by司馬遼太郎

物事は両面からみる。
それでは平凡な答えが出るにすぎず、
智恵は湧いてこない。
いまひとつ、とんでもない角度
つまり天の一角から見おろすか、
虚空の一点を設定してそこから見おろすか、
どちらかしてみれば問題はずいぶん変わってくる。
  
by司馬遼太郎

私には、幸い、この世にたくさんのすばらしい友人がいる。
歴史の中にもいる。そこには、この世では求めがたいほどにすばらしい人たちがいて、
私の日常を、はげましたり、なぐさめたりしてくれているのである...

by司馬遼太郎

敗北とは、敵に敗れるよりも自分自身に敗れるものなのである。
byローマ人の物語より

確固とした自負心のみが、劣等感に悩むという「地獄」に落ちるのを防ぐのだ。
そして過度の劣等感ほど状況判断を狂わせるものもないのである。

byローマ人の物語より

話題にしようと思っていることについて、もっともっと学ぶこと。
知れば知るほど、一層真剣になり、情熱を燃やすようになる。

byD.カーネギー

熱意があるように降る舞え、そうすればすべての行動に、自然に熱がこもるようになるだろう。
byD.カーネギー

2011年10月29日土曜日

本日の読書



プレゼン力を磨きたいと思って読んだ一冊。
中国に留学していた時、中国人が堂々と授業で与えられた課題を(パワーポイントは文字ばっかだったけど)プレゼンをする姿に劣等感を抱いていた。言い訳だが、中国語ということもあり、当時は言葉が億劫になってもしかたがないっとばかり思っていた。だが、今はもう日本に帰ってきてそんな言い訳はできないし、将来的には英語や中国語でプレゼンする機会があると思うので、まずは日本語から!っと思い、一番読みやすそうな本を図書館で選んだ。

僕の思惑通り、この本はかなり読みやすく、今からでも実行できそうなことばかり書いていた。

取ったメモは以下に。

1,目的(つまり話す内容)を聴衆の性質に合わせる。つまり、話す相手の興味を熟知する。例えば相手が高校生なのか、大学生なのか、ビジネスマンなのか、主婦なのか。そのグループについてまず下調べが必要である。そこから自分とそのグループとの関連性を見出し、彼らに、彼らの興味がある情報を彼らに合った形(彼らが理解できるワードを散りばめながら)で提供する。

2,話し方のポイントは 
(1)話しの冒頭に、話をわかりやすくするための具体的な<例示>をいれる。
(2)明確な言葉を使って<要点>を述べる
(3)<理由>を述べる。

3,自分の人生における出来事を実例にする。その際、経験をひとつに絞るのがポイント。

4,誰が、いつ、どこで、なにを、どういうふうに、なぜ  という構造に注意する。
これも今見返すと、プレゼンで緊張する人はそれどころじゃねーよ!ってなると思いますが、これはつまり、日々こういうふうにしゃべるように努力して、練習しましょうよってことだと僕は解釈しますた。

5,言葉でその話を描き、相手に絵として頭にインパクトを叩きこむようにする。

6,話題の範囲をしっかりと決めて、その範囲から脱線しないようにする。

7、要点を力強く、確信を持って述べる。

8,架空の名前を使って話をリアルにする。

9,聴衆が期待している理由や利益を表す。
これはつまり、僕の話を聞いてなんか得られますよってのがない限り、人は僕の話に熱中しないってこと。

10,よく知られているものに例える。これも、1で述べたように各グループを事前に知り尽くしてから実行する。

11,かならず成功すると自分に言い聞かす。
これも、心理学の観点から自分自信を洗脳しちゃおうってこと。アスリートとかもよく利用してるみたい。
例えば、ガチガチに演台に向かうんじゃなくて、さも今から話すのがウキウキしてやべーみたいな顔と体を作る努力が大切だと言っている。顔や体、そして心の洗脳によって、脳が勘違いを起こして滑るようにしゃべりだせるという秘技らしい。僕もジョブズさんのプレゼンに憧れているので、もうこれは胡散臭くてもやるしかないと思った。

12,話に自己を投入する。これは、3で述べたことと似ているが、違うことといえば経験だけではなくて、自分の熱い思いとか、そういうのも放りこんでいけよってことだと思う。熱い気持ちがないと、そして伝えたいという気持ちが無ければ表情や仕草になって現れて、無意識のうちに聴衆が感じ取ってしまうということ。

13、準備はものすごく大切だが、丸暗記はよくない。キーワードと話す順序だけをしっかりと把握して、後は自然に。

14,人前で話す恐怖についての事実
(1)苦手なのはおまえだけやないで
(2)ある程度の恐怖、緊張は逆にええ要素やねんで
(3)プロも恐怖が完全になくならないって言ってるで
(4)演説の恐怖は完全にはなくならんけど、慣れはするで

っとこんな感じでした。

寡黙が美とされてきた日本人としては、すこし戸惑いもあり、恐怖もあると思う。
でも、そんなこと言ってたら相手に何も伝えられない。
もちろん、別にアメリカのプレゼン方をまるまるマネする必要はないと思う。
いや、もっと踏み込んで考えると日本風のプレゼンスタイルを作らなければならない。






図書館で雑誌でも読もうかなーっと取った一冊。かなり飛ばしながら読んだ。
僕の中で雑誌を読む目的は、比較的最新のニュースを知るためなのだが、その情報はどのくらい良質なのかはよくわからない。

いつものように気になる部分のメモを取った。

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雑誌の中に、名越康文さんの「自分に振り回されない」心理学という記事があり、少し気になったのでメモした。

多くの会社員が会社を自己のアイデンティティにしていた。しかし、今は変化が必要である。
ブッタの教え、そして仏教ではたったひとつの法則である「無常」
無常とは自分が好む好まざるも、すべては変化するということ。

私利私欲は悪くないが、それだと事業は永存できない。即ち、成功、利益の前に仕事の意義を考える。

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今見ると当たり前のことが書かれてるだけだなーっと思った。
なぜこの記事をメモしたのか考えると、アイデンティティという言葉に惹かれたからではないかと思う。
人生の中で、圧倒的に仕事と睡眠の時間が多いことは周知の通りだが、仕事自体をアイデンティティと考え行動することは果たして今の時代正しいのかどうか。それに対する答えが自分の中ではまだ全然わかっていない。
何が正しいか、っという言い方をすると少し哲学的な問題にすり変わりやすいので(いろんな解釈があるため)、ここでは正しいの定義を充実した社会生活ということでひとまず考える。その定義に絞って考えると幾分かは問題が易しくなる。

っで、仕事をアイデンティティと捉えると、もちろん人生の大半の時間が仕事で過ごすことになるので、会社への帰属意識に囚われさえしなければ、まったくもって的を得ていると思う。
もちろん、この会社への帰属意識を持つこと自体が悪ではなくて、僕的にはこれが自分の行動範囲を狭める一因になると言いたいだけなのだ。帰属意識が会社だけだというのは少し勿体無い気がする。
何が言いたいかというと、仕事のアイデンティティ=会社への貢献ではなくて、自分の仕事のやりがい、もっと突き詰めると自己の分野への帰属という考え方があってもいいんじゃないかなっと。例えて言えば、会社のためとかそんな小さな範囲ではなくて、技術の進歩のためだとか、日本の知的財産の活用を促進するためとかの、所謂、志への帰属。その志を持つ者どうしでコミニティーを形成して、アイデンティティを持ち、会社一辺倒の自己からの脱却を目指すのがいいんじゃないかなっと。
これなら、会社の待遇が昔と違う!なんていう鬱憤からも多少は報われるだろうし、なにより自己を高める意義を見いだせる。それに、そういう人が多くなれば、自分に適したコミニティーも見つけやすくなるだろうし、結果的に産業の発展に大きく影響を与えられる。

そんなことを考えながらこの雑誌を読んでいた。

<続きはまた後で>



友人に勧められて今日は一巻目を読んだ。

僕は中国に留学していたくせに、文革あたりの歴史については屁のような知識しかなかった。
それがこの本を読んでから、手に取るように当時の惨劇が頭の中に浮かんでくるようだった。それも著者が緻密な取材と分析を行なってくれたおかげである。

封建主義と資本主義を批判し社会主義を推し進める毛沢東によって、多数の文化人が死んだ。
まったく何も悪いことをしていないのに、無産者によって知識人達が無実の罪を着せられ、葬られる。
外国語がわかると、海外のスパイだと言われ、自国の生産性を向上させるために他国の技術を導入しようとするとこれまたスパイだとなる。その中には周恩来が華僑に対して自国の発展のために帰ってきてくれ!と言われ、熱い愛国心を燃やしながら帰ってきた人たちもいるという。なんて不憫な。。。いや、もう不憫なんて言葉では片付かないほど惨憺たる光景だった。

これを読んで、なんて幸せな時代に生まれたんだろうっと思ってしまう。
不景気だとか、不自由だとか、これを読んでしまうとその悩みですら幸せに感じられる。

中国に滞在している人や、不平ばっかり言ってる人にはお勧めしたい一冊。

2011年10月28日金曜日

書評「バングラデッシュの経済がよくわかる本」



本日アジ研の図書館で見つけた一冊。
バングラデッシュってどんな国やろ?っと思って手に取ったのだが、かなり面白そうな国だということはわかった。
経済について書かれた本で、本来なら歴史から入るべきところなのだが、それはまた今度ということにした。
内容は、発展途上国の中でも賃金が安く、市場としての可能性も大いに秘めているということらしい。
この本で使われていた言葉で、チャイナ・プラス・ワンというのがある。意味は最近コストが上がってきて、リスクを秘めてる中国だけじゃなくて、もうひとつの国にも依存しようぜっということ。
2時間くらいでぱっと拾い読みしたけど、かなり集中して読めた。
そしてメモを取ったので、いちよう公開。

バングラデッシュの強みと弱み。
強み:
バングラデッシュ人の90%がイスラム教で、宗教間の争いがほぼない。
製造業のコストが一人あたり中国の5分の1。ベトナムの半分。
人口が多い。1億2200億ちょい。20代以下の人口が全人口の3分の2。
マイクロクレジットが盛ん。(マイクロクレジットの発祥の国。ムハンマド・ユヌス氏が発案、ノーベル賞受賞)

弱み:
エネルギー資源、鉱物資源が少ない。
慢性的な電力不足。
道路等のインフラ不足
政治的なリスク→5年ごとに総選挙
過去10年間の経済成長による所得格差。→主食である米の価格が鍵になる。
サイクロンや天候不順・洪水が多い。

特徴;
出稼ぎ労働者の送金が国を支えている。→GDPの11%
パキスタンから独立
イスラム圏のため日曜日から木曜日が平日で、金曜日から休み。
通貨はタカ
公用語はベンガル語
JETROの一般市民に対して行った調査では、重要なパートナー、好きな国共に1位でかなり親日的。


繊維品が中心→(原因)→1,原材料が調達しやすい。2,若い年代が多く、賃金が安い→(事実)→ミシンがよく売れている。

時価総額のセクター別構成比は
金融:52.4%   製造業;22.6%   サービス・その他; 25%

外国人投資家の比率が低い→(対GDP)→2005年2.04& 2006年0.97%   2007年0.53%%

携帯電話普及率42% ーー  携帯業界トップはグラミンフォン

船舶解体ビジネスが熱い→自国内の鉄供給の約8割が解体から得ている


意見:
ぱっとメモを見てみると、まったく関心のなかったバングラデッシュに興味がでた。
僕が中国に行くと決めた時は北京オリンピック前で、北京オリンピックが終わったら中国はだめになるだとか、それが終わると、上海万博が終わるとだめになるとか言われていた。確かに、今はインフレ率が銀行に預けた時の金利を上回っているし、不動産がいつはじけ飛ぶのかもわからないからどうとも言えないが、それでも中国はもう無視できない大国になった。
バングラデッシュもそうなるんじゃねー?みたいな軽率な自信は昔みたいになく、面白そうという本能が理性を追い越して僕にバングラデッシュへの興味を沸き立たせる。
僕は別に起業してお金持ちになりたいわけではなくて(お金についての考えはまた今度書きたい。)、理性を追い越す衝動にすべてをかけたいという時がある。ただ、僕には夢があるので、バングラデッシュにかける好奇心は僕を動かすことはないが、もし今の夢がないとしたら、僕はバングラデッシュに身を置きたい。

(眠いので続きは今度にする)

2011年10月25日火曜日

読書記録:2011年10月



1巻~7巻の文庫本を読んだ。非常に長編なので、まだまだ楽しめると思うとウキウキする。
内容はローマがなぜあんなに繁栄を維持できたのかという問題を探求し、それを時間を軸にし、作者の思想も盛り込みながら展開されている。
私はこの本を読んでいると、どうしても現代の企業との相関性を見出さずにはいられない。
ローマという国が産声を上げてから周辺国を吸収合併して様々な問題に直面するさまは、まるで現代の日本企業が海外で展開していくような、そして同種の問題を抱えた国(企業)が如何にして問題に取り組むのかという姿勢を示唆しているように思える。読み方を少し変え、感受性を高めると思わぬ収穫が期待できる小説だと思う。




私が留学していた中国の特別行政区にあたる香港とマカオを舞台にした小説。
少し前バックパッカーなる自分探し隊が日本で蔓延っていたが、この小説を読むと私もその隊に入りたくなる。
この作者も読んだという金子光晴さんの作品も読んだ。
たまにこういう本を読んで脳内でむちゃくちゃな旅をしてきたような気になるのが僕は大好きだ。
気晴らしにもってこいなのだが、それ以外にも当時の香港の様子やマカオの様子が頭の中に浮かんで想像を膨らし、そこからどのように発展していったのかと妄想すると、今まで見えていなかった(または軽視していた)事実が浮かび上がってくるっと期待している。
僕は何事も歴史から入るのが好きだ。その理由は、その発展の過程を知ることによって、知るべき情報(例えば香港の経済についてとか)の様々な特性を掴むことができるからだ。歴史からとは言ったけど、別に教科書的なものではなくて、もっと人間味がある生の情報、つまり主観がしっかりと入ったものが好きなのだ。そして、この小説は筆者が自分で足を運んで、見知った情報を彼の感性を通して私たちにユニークな形で届けてくれる。




上で書いた金子光晴さんの小説。この人の人生は相当にぶっ飛んでいて見ていて爽快だった。
第2次世界大戦が始まる前に、今のバックパッカーのような生活をしている。いや、バックパッカーではなくて、国際フリーターのようなという方が適切かもしれない。しかし、文体が古いので少々読みにくかったが(僕の勉強不足が大きな原因)、当時の異端な彼と、その周囲を取り巻く日本の倫理が錯綜していてすごく面白かった。今の開放的になった日本の倫理でも到底容認されないだろうし、その当時にして、その呪縛から解放された彼を知ることはドクマに縛られすぎている現代日本人に是非読んでもらいたい一冊。



これも金子さん。内容は割愛。当時のバックパッカーは命がけだったんだなーっと。。。



以下で書評済み。
http://takumi-thinking.blogspot.com/2011/10/blog-post_29.html



Amazonでの評価が高かったので読んでみた。
2時間くらいでささっと目を通した感じたことは、そんなに大それたことは書かれてないということ。


簡単にメモった記録では

・投資信託では手数料が高い。また、税金コストも考慮しなくてはならないので、最終利益は薄い。

・よく謳われる国際分散と長期資産運用のメリットは諸刃の剣

その理由
1、近年のグローバル化に伴い、債権・株式の値動きに連動がみられるようになった。それによって国際分散投資による旨み、つまりリスク分散の目的が達成しにくくなった。
2,長期資産運用の旨みである複利を重視するあまり的確な判断を下しにくくなっている。

・複利効果を失う「毎月分配型」を投資信託が販売している。それは、投資信託が宣伝する複利効果と相反してしまう。

・上場投資信託ETFやインデックスファンドがコスト低。

日本の市場はアメリカの経済状況に大きくされるので以下の内容を知っておくべき。
・アメリカの原油先物相場(WTI原油先物相場):商品相場の中でも原油が他の商品よりも早めの動きをする特徴がある。
・アメリカの中長期の経済予測のため1,雇用統計  2、ISM(サプライマネジメント)製造業景況指数  が役に立つ

日本の経済を予測するためには以下を見る
1,日銀短観
2,業況判断指数(DI)

………………………………………………………

手元にまとまったお金ができたら運用したいと考えている僕としては少し参考になった。
なぜ少しかというと、僕は結構リスクを取った投資をしたいと思っているからだ。
この本ではそこまで積極的な投資を対象にしていないようなので、少し物足りなかった。



ウイスキーやらなんやら酔っ払いながら読んだ本。
酔っ払いながら読むような本ではないのだけど、悪い癖で酔うと本が読みたくなり、手元に一番近かった本がこれだったので結果こういう事態になった。
内容的には会話で経営戦略についてのイロハを教えてくれて、その登場人物も酒を飲んでるせいもあり豊かだった。今思うとまったく豊ではないけど、内容的にはすごくわかりやすかった。
でも、よく思うのだけど経営戦略や経営学みたいなのは、どうしても実感がよくわかない。
これも小説とかで補充したいところだけど、例えば一番基礎的なPDCA分析とかそんなのをケーススタディでやってくれる小説なんてテキストのケーススタディくらいしかないのでやはり別のテキストを読まなければならない。
「実務経験を知らんしわからん!」っと腐ったところでまったく意味を成さないので、とりあえず周辺テキストを読みながら一橋で教授に質問しまくってやろうと思う。

他:工事中・・・

2011年10月24日月曜日

読書記録

2011年1月~2011年9月まで:
いろいろ読んでたけど、忘れた。思い出せる限り書き足していこう。


ポストM&A 成功戦略―企業価値を最大化する統合の実践シナリオ

この本を読んだ動機はM&Aクロージング後のPMIについて知りたかったから。

ゼミナール企業価値評価

一橋入学前だったけど、とりあえず教授がどういうもの書いてるのか知っておこうと思って。
企業価値評価の方法は中国で学習したのと大差なかった。でも、テキストの感じはやっぱ日本語の方がいい!

facebook

FACEBOOKってなに?なんでできたの?って思って手に取った一冊。
アメリカのファンキーさが伺えた。読んでも読まなくてもどっちでもよかった一冊。




経済小説:

トップ・レフト ウォール街の鷲を撃て (角川文庫)

確か2010年の冬頃から黒木亮の小説にハマった。
専門がファイナンスだったので、勉強になるし、面白いしで最高によかった。
M&A関係の実務もより鮮明に理解できるし(っと思う)、なにより同時進行でその手の専門書を読めばより理解が深まる。

巨大投資銀行(上) (角川文庫)

これも黒木亮の小説。
日本の失われた10年とやらがぼんやりと垣間見れた気がする。それにしても、黒木亮の作品は素晴らしい!

エネルギー(上) (講談社文庫)

これまた黒木亮。っというか以下何冊か黒木亮が入る。
内容はレビューでたくさんあるので割愛。

貸し込み(上) (角川文庫)

これを読んで日本の銀行の恐ろしさを知った。自分の身は自分で守らないといけないなっていう至極当然なことの再確認。
そして、今の時代法律を知ることこそその方法なんだなっという感想。

青い蜃気楼―小説エンロン (角川文庫)

エンロンの粉飾決算ってなんやっけ?っていう疑問にすべて答えてくれた一冊。
参考文献まで乗っけてくれるから次に読むべき本がよくわかるのだけど、あまりに膨大すぎて絶句。この人はどんだけ本を読んどるのかと。

カラ売り屋 (講談社文庫)

この一冊に何編かのお話が書かれている。ホリエモンもその中にいるんだけど、フジテレビ辺がない。なぜなんだろ。

アジアの隼 (上) 祥伝社文庫

最高だった。

ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)

真山仁が書いた中国を舞台にした経済小説。
中国に留学してたので、ものすごく共感できた。中国に駐在してる人には召し上がっていただきたい一品。

新装版 バンダルの塔 (講談社文庫)

高杉良が書いた中東を舞台にした経済小説。石油と日本の関係だけでなく、その当時の政治情勢がわかった。



9月:

図解入門ビジネス 最新投資ファンドの基本と仕組みがくわかる本 (How‐nual Business Guide Book)

PEについて知りたいのと、ファンド全般について知りたいってので読んだ。
内容はかなりわかりやすく、ファンドの概況については理解したと思う。
興味深いのはREITによる証券化で、それがこれから中国でどのように発展するのだろうというのが気になる。




これは小論文の準備のためにかなり直前に読んだ一冊。
かなりインパクトがあった。日々論理的にしゃべらんとなーっと思った。




論文対策のために読んだ本と同じ著者だったので、読んでみたくなって読んだ。
前半部分はなかなか面白かったけど、後半部分はほぼ論文対策で読んだ本と同じ内容。
詳細はここで書いた本を参照してください。

2011年10月23日日曜日

HMBA論文対策

私がHMBA論文対策を始めたのは今年の7月からでした。つまり2ヶ月しか準備期間がありませんでした。

その理由は、私が中国から帰国したのが7月1日で、それまではテキスト選びができなかったから。
もうひとつの理由が、既に英語自体でアップアップ状態だったので。

7月に準備を始め、すぐにこれはやばい。。っと思いました。
私は小論文とエッセイの違いが明確ではなかったのです。

小論文を簡単に説明すると、ひとつの題材に対して(この題材自体がちょっとした文章)賛否を述べて、筆者の意見を簡単に説明し、自分の賛否を根拠立てて説明、最後にまとめを書く。っという風になってます。

それに対して、エッセイは賛否も必要なければ、根拠もそこまではっきりしたものが必要なく、要するにエッセイと小論文はまったく別物の文章です。

私が小論文を勉強するにあたって利用した書籍は



これ以外にも数冊用意しましたが、大学院で、しかも社会科学に焦点を合わせてたのはこれです。


この本の良いところは、模範例を表すのではなくて、どういうスタンスで小論文を書いていけばいいのかということを明確に表してくれているところです。文の構成から、典型的な展開方法、ひねり方まで、ものすごく内容が濃い一冊でした。


もう受験も終わったし開く必要はないのですが、噛み砕いて何度も読んで練習することでいろんな応用がきかせれるようになると思います。例えば、なにかレポートを読んだらそれに対して小論文形式で書評をしてみるとか。そうすると、同じ読むでもアウトプットを兼ねた、つまりアウトプットをすることによってより一層理解が深まります。これが小論文を大学院の試験で課す所以だと思います。


この本に書いてある練習問題以外については週刊東洋経済を使いました。
いろいろな人の政策提言とかが載っていたので、それを要約し、意見を書いて行きました。
もちろん、これ以外に類似した雑誌を使って練習するのもありだと思います。




そういえば、今年2011年から小論文の形式が変わっていました。
今までは一つの文章に対して2つの設問(一問目が要約500字程度、二問目が意見の論述800字程度)が常だったのですが、今回から一つの文章(長さはそこまで変わってない)から4つの設問になってました。


少しうる覚えですが(ですので、過去問が出たら見てください)
文章の内容は、起業家精神について。
1つ目の設問が、選択問題で文中の起業家精神という下線部と同じ意味となる下線部を選択するという問題でした。
2つ目の設問が、筆者が考える起業家精神とはどういうことか述べなさい。300字
3つ目の設問が、・・・・・忘れました。
4つ目の設問が、あなたは日本で起業家精神をもった人を増やすことができると思いますか。また、その理由について論じなさい。800字


この形式は慶応大学のMBA試験と類ています。ですので、対策としては慶応大学の過去問も見ることをお勧めします。


形式が変わって一番問題だったのは時間でした。
また、文章自体も例年よりはすこしばかり難易度が上がっていたので、主旨を得るまでこれまた時間がかかりました。


小論文で一番大切なのは、いかに少ない時間で主旨を読み解き、そこから自分の持ち合わせの知識と連結させて文章を展開するかだと思います。ですので、これも後々必要になってくるので、普段からそんな練習をするのがベストかもしれません。

2011年10月18日火曜日

HMBA英語対策

私は2010年2月頃から英語の準備にとりかかりました。
私の英語力は、公立中学校の中学3年生と同等レベル、1年半ほど費やして英語の対策を立てていたことになります。

その時、まず最初に手をつけたのが高校生がよく使うといわれるDUOでした。それを2010年、丸一年の時間を費やして勉強しました。初めは、見る単語すべてが、始めてみるような単語ばかりで、例文のほとんどの単語に対して辞書を引いていた覚えがあります。



DUOも後半に差し掛かったあたりで、VOA(ネット上で利用できる英文教材)もプラスアルファーで勉強するようになりました。


2011年に入り、残り約9ヶ月という時点で、私の英語力はDUOと少しの英文で構成されており、HMBAの過去問にはまったく歯が立ちませんでした。


しかし、具体的な対策を立てないまま、DUOやVOA、そして新しく見るようになったウォールストリートジャーナルを7月まで続けました。


その時期に、もう一度HMBAの過去問を見ると、辞書を引きながらならなんとなく概要がつかめる程度でした。


これではやばい、っと思ったので院単という単語帳を7月になってから購入。そして残りの2ヶ月をこの単語帳と共に過ごしました。


たった2ヶ月しかなかったので、対応している英語と日本語を照らし合わせて暗記。


プラスよくわからないのは辞書を引くという感じて進めていきました。結局500個ほどしか単語を見れませんでした。


それでも、当日の試験では、院単でやっていた単語がたくさん出てきたし、これをやっていなかったらえげつないことになっていたと思います。


ですので、院単の内容はMBA英語対策としてはかなりお勧めの一冊でした。




今考えると、最後の院単をもっと早くはじめるべきでした。結果的には合格できたのですが、HMBA英語対策という、それに特化した英語学習だと戦略があまりにも杜撰だったといわざる得ません。最後の最後に院単に助けられました。

今もし過去の自分にアドバイスするなら(私は高校英語がだめだったので、高校英語は問題ないという人は院単と過去問だけで大丈夫です。)

1、高校英語をもっとスピーディーに。DUOで1日100単語くらいを目安に、1冊を3回繰り返す。

2、VOA、ウォールストリートジャーナルは一日一題

3、院単の単語一日30個。センテンスも学習。3回繰り返す。

もう一度強調しますが、院単が本当にHMBA英語対策にもってこいです。



院単の特徴ですが、単語はすべてアカデミックなものです。


プラス、その横にその単語を使っての例文が書かれていて、読解力を養うのに適しています。

もちろん、使える英語かと質問されると困りますが、受験以外にも、専門書を英語で読んでいきたい人には、院単は非常に有効なツールです。




ちなみに、使える英語(他の言語でもそうだけど)は瞬発力が必要です。その訓練方法については(私が中国語を勉強した当時に使った方法)はここを参照

2011年10月11日火曜日

研究計画書について


研究計画書は大学院受験の際に、大きなウェイトを占めると言われています。

HMBAでは将来計画書と言われていますが、内容的には他の大学と別段差はないようです。

私は研究計画書なんてどうやって書いていいかわからなかったので、以下の書籍を利用して書き上げました。




私の場合中国に留学していたこともあって、あまり参考になるかわかりませんが私の書いた将来計画書は以下にリンクしておきます


書き進めながら思ったことは、なぜその題を選んだかをバックグラウンドと対応させながらきちっと説明しないといけないということです。それと同時に、その題の重要性を説き、自分の将来像と照らしあわせてどのように学習したいかも書かなければいけません。


選考者の立場になって考えた結果、彼らが一番知りたい内容は受験者の問題意識と研究課題とバックグラウンドとのバランスだと判断しました。



初ブログ

初めまして!匠です。

まずは自己紹介をさせて頂きます。
2004年、中学二年生の時に、進路に悩み、当時の社会化を担当していた恩師に相談にいきました。その時の不安というのは、「人並みに高校に進み、大学に進んで、サラリーマンになってネクタイを締める。」という周りと同じルートを歩むことでした。
そこで、当時の先生のアドバイスは「今は中国の発展が著しいし、これからもあんなに大きな国を色々な面で無視することはできない。それに、中国語がしゃべれて、中国の文化を理解している日本人はこれからものすごく必要になると思うよ。だから、君は中国に留学に行きなさい」でした。
最初は留学といえばアメリカやオーストラリアが最初に思い浮かぶし、中国なんて行きたくないなーっと思っていましたが、度重なる相談の結果、高校を卒業したら中国に行くということで決意を固めました。
その後、家の近くにある工業高校に進学し、すぐに中国語の学習を始めました。中国語の先生は、母の知り合いから紹介していただき、週に1度ペースで中国語を学習しました。毎年夏休みにも中国に出かけ、どんどん中国の魅力に取り憑かれました。
高校を卒業してすぐに中国の天津にある南開大学に語学進修生として1年間中国語を学習しました。その一年は、たくさんの外国人と知り合い、中国語の学習も一生懸命やり、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。そして、残りの半年で日本の学部生にあたる南開大学の本科に入学するために数学を学習しました。
第一志望の財務管理専攻の受験に合格し、浮かれている暇もなく数学に追い詰められる2年間を過ごしました。最初のうちは、自分で完璧だと思っていた中国語ではまったく歯がたたないことを思い知らされ、また、クラスメートとの関係づくりも悩みのタネでした。私はあまりにも中国と日本の歴史を知らなすぎたし、楽観視しすぎていた節がありました。そのおかげで、司馬遼太郎の小説に出会い、勉強の傍ら小説にのめり込んでいました。日本人とはなにか、そして中国人とどのように接すればうまくいくのか、を常に考えていました。後者の問には自分の中で答えを見いだせたのですが、結局前者は未だわからず。そうこう足掻いているうちに2011年6月卒業しました。
時間軸が少しずれてしまうのですが、2010年の6月くらいから次のステップについて考える時期にさしかかり、就職するか、それとも進学するかを考え始めました。いろいろ考えた結果、一橋大学のMBAに進学することを決意し、英語の準備にとりかかりました。私の英語の能力はたぶん公立中学の2年生後半レベルだったので、早急に2011年9月の入試対策を立てる必要がありました。小論文の対策は受験の2ヶ月前から少しづつ始めました。そして、2011年10月6日に合格発表があり、無事合格することが出来ました。
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予定では2012年度4月から一橋大学経営修士コースに入学することになります。

それまで、どのようにして周りの学生に圧倒されないように学習を進めていくかここで記していきたいと思います。

それ以外にも、私が一橋大学経営修士コース受験時にどのように勉強したのかを書きたいと思います。私は大学院受験対策をやっているスクール等に頼らず、本とブログを利用して情報収集と学習を進めてきました。ですので、これから独学でHMBAを受験されようとしている方に少しでも役に立つ情報を提供できればと思っています。